我輩の辞書
 スポーツ仲裁裁判所(CAS)
スポーツ仲裁裁判所(CAS)は、国際オリンピック委員会(IOC)によって1984年に設立されました。
サマランチIOC会長の法律顧問をしていたケバ・ムバイエ氏が会長の指示で仲裁という仕組みを作りました。当時、中国の代表について、北京政府、台湾政府のどちらであるのかが、IOCで問題になることが予想されていて、そうなった場合にはそれを公平に裁くことが必要だと考えられていました。
また、当時からスポーツのプロ化が進み、プロ・アマ問わず全世界のスポーツ界がオリンピックの中で活動し、それに対して金銭的な問題が絡んでくることも予想されました。
設立当初はIOCの直轄でしたが、IOCが訴えられる場合も想定されましたので、もう少し中立的な組織にする必要があるとの問題意識が出てきて、1994年にスポーツ国際理事会(ICAS)が設立されました。
通常の仲裁では当事者が3名の仲裁人を選び、緊急の場合はICASが指名することになっています。“仲裁”は、国内では“ADR”と言われ、代替的紛争処理手段の1つという位置付けになっています。仲裁判断の内容も原則は公開されません。
CASはスポーツ界の国際裁判所の役割を果たしています。国際スポーツ連盟の決定について問題がある、と競技者もしくは他の競技団体が考えた場合に、自動的にCASに訴えることができます。国際スポーツ界全体を束ねる紛争処理の場となっています。そのことをCASICASも十分に認識しており、この種の問題を扱う上訴仲裁部の判断の内容は原則公開であり、裁判所の判例集のような形で逐次公表されています。
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2005年5月24日現在

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